通話定額プラン競争、緒戦はドコモ優勢っぽい

ソフトバンクがチラッと見せた「VoLTE時代を見据えた革新的な料金プラン」から始まった新料金プラン競争ですが、その後の変遷を経て3社とも定額通話プランを提示したことで第一幕は終わった感じです。ソフトバンクが提示したことで始まったと書きましたが、実際はドコモがもっと前から準備していて、その動きを察知したソフトバンクが「試案」をぶつけて落としどころを示したと言ってもいいかもしれません。

ただソフトバンクは少し下手を打ってしまったと思います。同社が「見据えたプラン」をフライング気味に出したことで消費者の新料金プランへの注目度が上がりました。ドコモが試案を無視したことで結果として「見据えたプラン」はドコモの新プランの引き立て役となってしまいました。さらにドコモはテレビコマーシャルやVoLTEとの組み合わせなどで、通話定額時代を一歩リードする存在になったと言っていいでしょう。

ソフトバンクは試案だけは先行したものの結局ドコモに追随し、これといった独自色を出せませんでした。発表もプレスリリースだけでひっそり行なわれ、テレビコマーシャルもドコモほどのインパクトを出せませんでした。結果、先行したドコモの通話定額に対抗する存在にはなれていません。

auも同様です。新プランは一部で独自色を出したものの、VoLTEではドコモに遅れを取り、料金でもそれほど攻めた内容のプランを提示することはできませんでした。ネーミングもとって付けたようなもので、やはりドコモに主導権を奪われたことに急いで対応した感が否めません。

総合的に考えると、やはりドコモが「通話定額プラン競争」の緒戦は優勢といえるでしょう。もしかしたら圧勝かもしれません。後発2社がどこまで挽回するか、何で挽回を目指すかに注目したいです。この競争の第二幕の開始は9月のiPhone 6発売になると考えます。

参考記事:出遅れたKDDIの誤算、携帯3社新料金プラン競争の裏側(IT pro)

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