SIMフリー版iPadのMVNO運用が安い訳ではない

今日からApple Online StoreでSIMフリーiPad(Air, mini Retina)の販売が始まっています。ただiPhoneと比べてiPadの場合はSIMフリー版のメリット、特に価格的なメリットはそれほどない気がします。iPhoneでも価格面のメリットは月額980円とか1480円とかの格安SIMを使う場合でキャリア版(各種割引を考慮)と比べて割安な運用が可能になるというレベルです。

しかしiPadの場合、iPhoneなどのスマートフォンを契約しているキャリアでiPadを購入すればiPad自体は月額は1000円程度からの運用が可能です。MVNOのSIMに手を出す必要のない水準です。僕はiPhone 5cとiPad mini Retina(16GB)の契約をauでまとめた結果、iPad mini Retinaの月額料金は月々割適用後で1072円です。この料金で11月末までは7GB(それ以降は2GBでスマホとシェア)の通信が可能です。

月額1072円でMVNOのSIMにありがちな1日あたりの使用制限もなく、また月々の通信量利用枠も大きく、わざわざMVNOのSIMとSIMフリー版のiPadに手を出すまでもない料金になっています。さらにSIMフリー版のメリットの一つである、海外での現地SIM利用ですが、iPadの場合はもともと海外での利用にSIMの制限がなく、キャリア版でも現地SIMが利用できます。なので現時点でSIMフリー版のiPadに大きなメリットがある状況ではないと思います。

しかし現在、大手キャリアは定額通話制度の導入とともに月額料金の値上げを目論んでいます。今後、この値上げに対抗して多くのスマホ利用者がMVNOへと流れる可能性も考えられます。そうした事態に発展した場合、スマホだけでなくiPadもSIMフリー版を購入して、好きなMVNOのSIMで運用する利用方法が一般的になるかもしれません。その時にiPadのSIMフリー版は意味を持ってくるのではないでしょうか。

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