auのiPhone、iPadで「LTE」→「4G」となった意味

今朝のキャリアアップデートでKDDI16.0からKDDI16.1へと更新されました。基本的にこの更新は目に見える変化はあまりないのですが、今回は「LTE」から「4G」へと表示が変更になったことで注目を集めています。

では、この時期になでauは表示を4Gへと変更したのでしょうか。

そもそも現在のLTEは4G(第4世代移動通信システム)ではありません。ただ、名称が混乱してきたことに配慮する形で国際機関がLTEも4Gと表記していいと方針を変更しました。潔癖なキャリアはこの方針変更後も表示をLTEとしたままでしたが、ソフトバンクはいち早く去年のiOS7リリースと同時に4G表示を取り入れ、今回auが続いた形となります。

ソフトバンク、auの表記変更には技術的な側面と日本の制度的な側面の2つが見え隠れします。まず技術的な観点からみれば、auが今週に開始したキャリアアグリゲーション(CA)は4Gを構成する一つの要素であり、この技術を取り入れたLTEは4Gと称しても差し支えないとも解釈できます。現在使われているiPhone, iPadはCAには対応していませんが、ネットワーク全体で見た場合、4Gだと強弁できなくもありません。

また日本特有の制度的な側面で言えば、auの夏モデルでスマホへ搭載されるようになったWiMAX2+(またはソフトバンクグループのAXGP)は日本の制度上はLTEとは区別される規格です。WiMAX2+を使っているのにLTEと表示するのは不適切だと考える人がいてもおかしくはありません。こういう人(制度)に配慮するためか、夏モデルからAndorid端末ではLTE表示から4G表示へと変更されています。その変更がWiMAX2+に対応していないiPhoneにも適応されたのかもしれません。

今回の表示の変更自体でiPhoneやiPadで通信よくなる、速くなるってことはありません。ただ、次期iPhoneがCAやWiMAX2+に対応するのでは?という推測の根拠にはなります。僕自身、昨日のブログ記事でもこ「4G」への変更はiOS8のリリースと同時と考えていたのですが予想より少し早く変更され、この時期の変更の意図を図りかねています。

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