忘れられたAppleの「News」アプリ

AppleはiOS 9の目玉機能として「News」アプリを公開しました。Newsアプリはまず最初、アメリカ、イギリス、オーストラリア(HomePodの一時半売国と同じです)で公開され、その後、世界規模で展開すると思われていましたが、iOS 11になっても3カ国以外に広がる気配はありません。一体どうなってしまったのでしょうか。

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利用者は増えているようだが

一昨年までAppleはNewsアプリのアクティブユーザー数を発表していました。それによると2016年11月時点で7000万人を突破し、こかなりのユーザー数を抱えていました。しかし、それ以降のアクティブユーザー数の発表はなく、現時点でどのくらいの人が定期的にNewsアプリを見ているのかは不明です。Appleがユーザー数の現状を報告しなくなったことから、Newsアプリに力を入れなくなっているような気もします。

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メディア側もAppleのNewsアプリに自社の記事を配信しても、なかなか売上につながらない問題を抱えています。既にいくつかの有名なメディアは収益性の問題からAppleのNewsアプリへの記事配信を停止しています。ただ広告に関する規定は自由度が高まりつつあり、また記事を読んだ読者の性別、年齢情報などの提供も始まっています。Newsアプリはゆっくり改善が進んでいるのも事実です。

日本での展開は不透明

Newsアプリ自体が徐々に進化し、改善が続いているのは確かですが、日本など当初の3カ国以外へのサービス提供は不透明な状態です。ここ1年くらい、日本でNewsアプリに関する情報を見聞きした記憶もなく、多くの人に忘れ去られたアプリになっているのではないでしょうか。ユーザーに対して自動で記事をレコメンドする機能を英語以外に対応させるのが難しいのかもしれません。ただ、それで対応が遅れているとしても時間がかかりすぎです。

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もしかしたらこのまま日本では使われないままNewsアプリがフェードアウトしていくのでは?と危惧しています。Newsアプリへの記事配信は収益性が低い、低いと言われますが、大手メディアなら自社で広告を掲載することも可能であり、iPhoneの普及している日本では大いに活用できるアプリになりそうなのですが、忘れられようとしている現状は残念です。

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