au iPhone5用LTEの整備計画に関する感想

先日のKDDIの決算発表の席上、社長が「800MHz帯をベースとして、ユーザーが多く、トラフィックが集中する都心部を中心に2GHz帯を重ねて、 そこから郊外に広げていく」と発言したことが話題になっています。主にこの発言を「2GHzのLTEはもうエリアが広がらない」と解釈して、Twitterや掲示板ではiPhone 5向けのLTE整備の先行きに不安を持た意見が多く見られます。

僕はauのiPhone 5を発売日から使ってきて、エリアの拡大や免許情報を暇人のようにチェックしているのですが、その感覚として「エリアがこれ以上広がらない」とは思いません。

直近の工事完了情報(4月下旬)でもそれっぽいところを調べただけですが、「北海道河東郡芽室町」や「茨城県那珂郡東海村」などかなり人口の少なそうな場所でも4月に入ってエリア化が進んでいます。

さらに言えばiPhone 5やiPadで使えるBand1の15MHz幅でのLTEサービス(iPhone 5で下り最大100Mbps)も開始されています。この開始場所も新居浜市近郊の人口が少ない場所です。こうした実績を考慮すると「エリア拡大が終った」という結論にはなりません。おそらく社長の真意は「人口密集地優先、エリア拡大は継続」という意味だと理解しています。

10MHz幅ならこんなに出ます

またiPhoneのためだけでなく、将来的なLTE全体のことを考えても2GHzのエリア拡大は続くでしょう。今後もLTEでの通信量は増加することは確実で、700MHz, 800MHz, 1.5GHz, 2GHzを上手く組み合わせてエリア構築しなくてはいけません。その手を緩めるほどKDDIは800MHz帯で多くの周波数を持っていません。やはり2GHzの整備は欠かせないでしょう。

ま、LTEウォッチャーとしてはエリア拡大もいいですが、都市部の10MHz化、郊外部の15MHz化を早くやって欲しいってのが本音です。

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