FREETELが発表した異常な使い方をするユーザーとは?

FREETELは昨日、自社のSIMカードを使って異常な利用をするユーザーがいたため、一部サービスでのダウンロードが非常に遅くなっていたと発表しました。一体のような使い方だったのでしょうか。

【重要なお知らせ】一部ユーザーの異常な利用により、一部サイトでのダウンロード速度が低下について
詳細はこちらをお読みください⇒ https://t.co/cPXdjE5jNz

— FREETEL (@freetel1) 2016, 3月 9

App Storeの通信は無制限

FREETEL SIMの場合、他のユーザーの利用に支障が出るほどの異常な使い方をすればすぐに月間のデータ通信容量に達します。しかしFREETEL SIM for iPhoneではApp Storeとの通信量を月間通信量にカウントしないサービスを実施しています。要するにアプリは無制限にダウンロードできます。

ごく一部のユーザーはおそらくこのサービスを使って異常な使い方をしていたのではないでしょうか。App Storeで配信されているアプリはダウンロードと消去を繰り返してレアアイテムを獲得する方法が一般的に知られています。これを大量に行うと相当の通信量になります(個人が数十回これをするだけで異常な利用にはならない気もします)。

またApp Storeではアプリを大量にダウンロードしてランキングを操作することも多くあるとされます。このような組織的なランキング操作にFREETEL SIMが使われ、Apple側からアクセスを制限されてしまった可能性もありえない話ではなさそうです。

他のサービスへの影響は?

このように、ごくごく一部のユーザーの行為によってサービス全体が影響を受けることはよくあります。大手通信キャリアの3日3GB規制(3日1GB規制)もこうしたユーザーを排除するためにできた規制です。クラウドストレージサービスの容量無制限が破綻するのも、通常では考えられないようなデータ量をアップロードするユーザーがいるため、と説明されることが多くあります。

便利な通信無制限(容量無制限)サービスが登場すると、必ず異常な使い方をするユーザーが出現します。そうしたユーザーをどのように扱っていくかは、難しい問題ではあります。事業者側が「異常な使い方」の基準を明示すると、その基準ギリギリの使い方をする人が多数出てきます。そうなると基準を下げざるを得ず、無制限サービスではなくなってしまいます。

便利な無制限サービスを大切に守っていくためには、ユーザー同士が常識的な使い方を意識することが大切だと思います。