Appleは日本時間28日未明に同社2021年度第1四半期の業績を発表しました。売り上げなどは市場予想を上回る結果だったのですが、中でも注目されているのがサービス部門の成長です。
前年比24.4%増
Appleのサービス部門はApp Store、Apple Music、Apple TV+、Apple Arcade、Apple Card、Apple Careなどで構成されており、毎年大きく成長してきた部門です。2020年度も多数のサービスをスタートさせ、2021年度最初の四半期売上高は前年同期比で24.4%増にあたる158億ドル(日本円で約1.6兆円)にも達しています。
この事業規模は一般的な巨大企業の売上高にも匹敵するものであり、Appleの一部門とはいえその動向が業界だけでなく社会全体に影響を及ぼす規模となっています。サービス部門を牽引しているのはおそらくApp StoreとApple Musicと考えられますが、その他のサービスも徐々に利用者を増やしつつあり、Appleのサービス部門売上高はさらに拡大すると予想されます。
苦戦部門も
Appleのサービス部門が順調なのは確かですが、全てがうまくいっているわけではありません。Apple TV+はまだまだ市場シェアは低く、Netflixの1/10程度の加入者しか集められていないと言う調査結果も出ています。またApple News+(新聞記事、雑誌読み邦題サービス)も収益性が低く(加入者が少ないため)大手メディアが離反するなど、問題を抱えています。
さらに言えばApple Arcadeも開始から1年以上が経っていますがそれほど話題になることはなく、多くの加入者が集まっている様子はありません。しかしAppleは長期的な観点で事業部門を運営することが多く、粘り強く各サービスで加入者集めを続けていくでしょう。
ある程度の加入者が集まれば、そこにはコンテンツも集まり、さらに加入者が増えるという好循環が生まれます。そうなればこれまで燻っていた部門もAppleの業績に大きな影響を与えるものに成長していくでしょう。