中国でAppleは好調だった、でももう危ないかも?

Appleの決算発表の注目点の一つだった中国の動向ですが、16年第1四半期は前年同期比で14%増加と好調を維持していると言っていい数字でした。しかしこの好調は続かないようです。

Appleは全体の経済動向が悪いにも関わらず、第1四半期に中国で過去最高の業績を残せたと胸を張ります。しかし第2四半期にこの好調が続くかどうか明言を避けています。それどころかクック氏は「今月に入って大中華圏で経済の軟調な兆しが見え始めた。特に香港で顕著だ」と発言し、中国(中華圏)の状況が悪化していることに言及しています。

ここ数年のAppleの成長は中国に助けられてきたと言っても過言ではありません。ただApple製品を中国で売るだけでなく、中国向けにiPhoneやiPadにゴールドモデルを用意し、製品のテレビCMでも中国の風景をちりばめて中国の消費者にアピールしていました。

また大量のApple Storeが中国に出店しているほか、Apple Payも間もなく中国で利用可能になるなど、Appleは中国の市場開拓に本腰を入れています。その中国の勢いに陰りが出てしまうと、Apple全体の業績にも多大な影響を及ぼすでしょう。

既にアメリカでの売上高も前年同期比でマイナスとなる時代です。中国での売上高がマイナスになれば、全社売上高が減少へと転じてしまう危険性もあります。中国でのAppleの好調、不調は同社の業績だけでなく、今後の製品リリースにも影響しそうで、日本のAppleファンも無関係ではありません。