スプリントの秘策「賃料の安い場所に基地局を移す」←これ大丈夫?

去年の夏、ソフトバンクの決算報告会で孫社長は「コストをかけずに、スプリントの通信ネットワークを充実させる策がある」と発言していました。スプリントのエンジニアの猛反対にあったものの、それを説得して次世代のネットワークのプランを実行しつつあるとしていました。孫社長によればこのプランができたことで、スプリントの改善に光が見えたとしています。

そして先日、スプリントの新しいネットワークに関するニュースが出てきました。それによると「現在の基地局を政府所有の場所に移設することで賃料を下げる」「光ファイバーで繋がれている基地局を無線に変更する」というもので、これで年間10億ドルの節約ができるようです。

仮にこれが孫社長が言っていた策であったとすると、スプリントは非常に危うい状態なのかもしれません。もっと革新的なネットワーク構築を想像していたのですが、これだとただの「節約」ネットワークです。実際、このニュースが流れてからスプリントの株価の下落が加速しました。(Sprint Finalizes Plan to Trim Network Costs by Up to $1 Billion

この策により、ただでさえ狭いスプリントのエリアがさらに弱くなり、無線エントランスへと変更することで次世代通信への対応が遅れるとの論評もあります。ちょっと大丈夫なのでしょうか。来月10日、孫社長は決算報告会の壇上に立ちます。そこでの発言は要注目です。

この自信を今でも持っているのでしょうか。失敗しちゃうとソフトバンクのiPhone 6以降の大きなメリットである「アメリカ放題」がなくなるんじゃないかと心配です。