HomeKit対応製品発表でスマートホームの片鱗が見えてきた

Appleが提唱する家電や住設機器向けのプラットフォーム「HomeKit」に対応した製品が一斉に発表されました。まだまだ第一弾の第一歩という感じですが、Appleが目指すもの、当面のスマートホームが目指す方向の片鱗が見えた気がします。

発表された商品は基本的に電灯をON/OFFするもの、室内環境をモニタリングして調整するものが中心です。商品の構成としては予想の範囲内ですが、これからHomeKit対応製品が普及していく過程で画期的なものもリリースされることになるのでしょう。

今回発表されたもので面白いなと思ったのは、iPhoneの操作で単に電灯を消すだけでなく、テレビで映画を見るために消す時はリビングのカーテン(ブラインド)も閉めるような操作が同時にできる商品です。一回の操作で一つの機器を制御するだけでなく、目的に応じて複数の機器を制御できるようになるのはプラットフォーム化することのメリットだと思います。

また室内の温度、湿度などを測定して教えてくれる商品は将来的にエアコンやカーテン、加湿器、除湿機、扇風機を同時に制御して室内環境を快適に保ってくれるでしょう。さらに進めば、学習機能を搭載して西日の入る部屋は晴れた日なら早めにカーテンを閉めて室内の温度の上昇を抑えるなんてこともやってくれるかもしれません。

また節電できそうな時は「設定温度を1度上げるとxx円節約できますよ」と教えてくれたり、エアコンと扇風機、カーテンや窓の開閉をうまく組み合わせて自動で節電してくれたり、快適なだけでなく節電、節約になる機能が伸びていけば面白そうです。

少し残念なのは日本の家電メーカーが第一陣に入っていなかったことです。これら機器は全てWi-FiやBluetoothで通信するため、電波関係の認証がなければ海外メーカーの製品を並行輸入して使うことは基本的にはできません。日本で使えるようになるには、日本の住環境に合わせた商品には、やっぱり日本の家電メーカーに期待します。