ティム・クックCEO「Apple Watch、日本以外では上手くいってる」

Appleティム・クックCEOが先週末に来日し、複数のメディアの取材を受けました。その中で最も内容の濃いインタビューをしたのが日経でした。同紙の取材に対して、クック氏は細かく、誤魔化さずに答えています。このインタビューだけで、Appleの過去、現在、未来が垣間見える内容の濃い記事になっています。(米アップルCEO「スマホ、まだ草創期」

日本以外でApple Wacthは上手くいっている

発売当初からクック氏は「Apple Watchの普及はスロースタートとなる」と明言していました。その後のOSの改良Apple Watch Series2の発売を経て使い勝手はどんどん進化しています。その結果としてApple Watchの現状について「日本でどうであれ、アップルウオッチはほかの地域では非常にうまくいっている」とインタビューで答えています。

この発言、裏を返せば「日本で上手くいっていない」という意味です。日本で上手くいっていない要因はいろいろ考えられますが、最大のネックはApple Payが使えなかったことでしょう。クック氏もApple PayはほとんどApple Watchから使っているようで、現時点でApple Watchを便利にする最大の機能がApple Payなのは間違いありません。これが日本で使えなかったことが普及に影響したことは間違いなさそうです。

Apple Pay開始で変わるか?

そのApple Pay来週25日から日本でも利用できるようになります。これで日本のApple Watchの状況は改善するのでしょうか?僕は改善すると考えますが、クック氏は「過去のことを顧みると一夜で変わったように思いがちだが、実際には違う」とも発言しており、Apple Pay開始で一夜にしてApple Watchが爆発的に売れることはないでしょう。

しかし普及の兆しは見えています。現在、Apple Online StoreApple Watch Series2を注文しても出荷まで「3-4週」となています。これは昨年のApple Watch発売時と同じくらい、もしかしたらそれ以上の品薄状態です。おそらくApple Payが始まれば、話題性からさらに注文が入るでしょう。日本でもApple Watchが「上手くいく」兆しは見えています。