App Store値下げの可能性 為替相場の条件は揃いつつある

Appleは製品、コンテンツ、サービスの価格を為替相場の変動を反映させて上下させます。iPhone発売前には国内販売価格が下がる円高に期待したのですが、相場は大きく円高に振れることもなく、最近は100円から105円の間で安定的に推移しています。

安定推移がアプリ価格変更の条件

App Storeでのアプリ価格は為替が大きく動いた後、相場が安定した後に変更されます。現在、App Storeでの最低価格は120円であり、それ以上の価格のアプリやアプリ内課金も120円を1単位として決定されています。最近の為替相場を見ると、この120円が105円に値下げされる条件が整いつつあると予想します。

これまでAppleは大きく為替が変動した後に約3ヶ月間、相場が安定すれば価格を変更してきました。今回に当てはめると、年初からジリジリと円高へと動いてきた為替相場は、7月頃には円高の動きを弱めました。多少上下はあるものの、8月以降100円から105円の間で推移しています。この状態があと1-2週間ほど続けば、AppleはApp Storeでの為替レートを105円程度に変更する可能性が高くなります。

アプリ価格の変更は影響大

Appleは前述のように為替相場が安定しているのを確認したのちにApp Storeの価格を変更します。これはアプリ価格の変更が非常に大きな影響を及ぼすからであり、特に開発者にとっては収益に直結する変更になるためです。

単純に計算すれば10%の値下げは、アプリ販売において10%の減収につながります。またアプリ内課金でもこれまでと同じペースで遊んでいるなら値下げ分がそのまま運営企業の減収に繋がります。大手スマホアプリ企業は上場企業も少なくなく、値下げによる業績への影響が当該企業の株価にも影響を与える可能性もあります。

一方でユーザーにとっては値下げは大歓迎です。アプリが安く買え、課金が安く抑えられ、その他Appleが提供するサービスも安く利用できるようになるでしょう。なおAppleはApp Storeの価格変更について72時間前に告知します。ある日突然(今の状態なら今月中?)、開発者にメールで告知が来て、その72時間後から一斉値下げとなります。