2016年中にオープンすると伝えられていたAppleの綱島テクニカル・デベロップメント・センター(綱島TDC)ですが、1月11日時点でまだ事業を開始したというアナウンスはありません。気になったので、出先から少し足を伸ばして現地を見てきました。
建物はほぼ完成、オープン間近の雰囲気
東急東横線「綱島駅」から徒歩10分ほどの場所にある場所に新築された綱島TDCはすでに外観、内装共にほぼ完成の状態です。僕が行った時は内装工事の人が最終的な掃除をしている感じでした。内部の照明は灯っており、あとは開業を待つのみという雰囲気です。また正面玄関の受付後ろにはアップル社のロゴも印字されていて、明日にも研究チームが引っ越してきてもおかしくない状況です。
建物は予想より大きく、Apple 表参道を上下左右に数倍にした規模です。おそらく綱島TDCの従業員、研究者の総計は数百人規模になるのでしょう。この研究所から何が出てくるか非常に楽しみです。
すぐに本格稼働は可能なのか?
これほど大規模な研究施設を一から構築するのは並大抵のことではありません。建物が完成しても研究者をどうするかが最も大きな課題になるでしょう。Appleの求人を見ても神奈川県を勤務地とする研究職の募集がちらほらあります。しかしこれだけであの大規模な研究所の研究員を賄うのは不可能な気がします。
おそらくiPhoneなどの部品を納入する企業との共同研究という形でスタートするのではないでしょうか。日本企業も多くのiPhoneの主要部品を供給しています。その部品の品質改善、機能向上がこの研究所で実施されるのではないかと考えます。将来的には綱島TDCから世界中を驚かせるような成果が出てくれば面白いと思いますが、最初はもう少し縁の下の力持ちとなるのでしょう。
その他街区は工事中
綱島TDCは「Tsunashima SST(サスティナブル・スマートタウン)」の一部に建設されています。その他のエリアはショッピングセンター(アピタ)やマンションとなる予定ですが、それらは建物の建設がようやく始まるか、始まらないかの状況です。
ちなみに「Tsunashima SST」内に建設されるマンションはAppleの研究所のすぐ裏手にあります。マンションの販売価格は2LDKで4,480万円〜と近くに広告が出ていました。ショッピングセンターも近く、非常に便利な立地にあるマンションなので人気になりそうな気配です。