BCNが発表した2014年タブレット販売ランキングでAppleは2番手に転落しています。2013年の年間ではトップを走っていたAppleですが、Nexus7を販売するASUSにトップを奪われています。Nexus7は実売価格で25000円〜28000円程度であり、iPad mini(非Retinaモデル)の29800円を下回ります。(BCN、2014年上半期No.1メーカーを発表、タブレットはASUSが1位)
既に「先進的なタブレットが欲しい」という層にはタブレットは行き渡っているのでしょう。ベーシックでもいいから「話題のタブレットってものが欲しい」という層が購入の中心になっているからこそのランキングだと思われます。Amazonもキャンペーンで型落ちになるKindle Fire HD 7タブレットを9980円という破格の値段で販売しています。
もうタブレットの売れ筋が5万円、6万円という時代は終わったのかもしれません。こうした状況を受けても、これまで通りAppleは値下げ競争には参入しないはずです。しかし低価格帯の商品を充実させる動きは活発になると考えられます。iMacでも低価格モデルを出してユーザー層の拡大を狙っています。iPadでも新モデルの価格は維持しつつ、旧モデルをさらに値下げして販売する可能性はあります。その低価格化の先頭にiPad mini(非Retinaモデル)が位置づけられるのではないでしょうか。
iPadで取り込んだユーザーは将来的にMacユーザー、iPhoneユーザーとなる可能性を秘めています。コンテンツ販売でもiTunes, App Storeへの囲い込みが可能です。Appleにとって「最初に手にするタブレット」をiPadとすることには大きな意味があるはずです。それは他社も同様で、遅れてタブレットを手にする層の奪い合いは低価格化を引き起こしつつ、激しくなっていくことは間違いないでしょう。