スマートフォンの販売減速は鮮明に

昨日のソニーの決算発表ではVAIO事業の売却やテレビ事業の子会社化が話題になっていましたが、携帯電話事業のXperiaもひっそりと販売台数が下方修正されています。10月時点では4200万台の販売を見込んでいたスマートフォンですが、先日の決算発表で200万台ほど見込みが引き下げられました。

ソニーの見通し下方修正

スマートフォンの販売台数が下落していることはKDDIの決算発表でも触れられていました。また家電量販店での販売台数を集計しているBCNもスマートフォンの販売台数減少を少し前から捉えていました(デジタルの中心はスマートフォンへ、売れ行きそのものは伸び悩み)。さらにソフトバンク系列の携帯ショップの新規販売台数も去年の年央あたりから前年を下回ることが多くなっています。

6月頃から前年比でマイナスとなっています(ベルパーク発表

やはり既にスマートフォンの需要は落ち着きつつあるのでしょう。従来型携帯電話からスマートフォンへの買い替えで需要が安定して成長していた時代は終わり、スマホからスマホへの買い替え需要をいかに取り込むかという段階に来ているようです。

この傾向の影響はiPhoneにも及ぶでしょう。今まで成長を続けていたAppleの日本での売上ですが、主力のiPhone販売でペースが落ちると、先行きは厳しいかもしれません。ただiPhoneで取り込んだ顧客をiPadやMacへと誘導することで売上高の成長は続けることが可能であり、今後はiPhone利用者をiPadやMacの購入、コンテンツ購入へと結びつける事業展開が活発化していくと予想します。