ティム・クックCEO「フェイクニュースサイトは人々の心を荒廃させる」

Appleのティム・クックCEOが「フェイクニュース(偽ニュース)サイトが人々の心を荒廃させている」との所感をテレグラフ紙のインタビューで表明しています。米国大統領選挙で注目されるようになったフェイクニュースサイトについてAppleのCEOが公の場で言及するのは初めてです。(Apple CEO Tim Cook says fake news is ‘killing people’s minds’ and tech needs to launch a counterattack

テクノロジー企業として対策を取るべき

クック氏はインタビュー中でAppleのCEOとしてこのフェイクニュースサイト対策として何か具体的な行動を起こすことには言及していません。ただインタビュー中でテクノロジー企業がフェイクニュースサイトを一掃するツールの開発をすべきであるとの見解を表明しています。

Appleとして何をすべきか何をしていくのかはわかりませんが、ここまで言うからには何らかの対策を施すことになるのでしょう。例えばばSafariで閲覧する場合、ニュースサイトの体裁を取っているものの真偽の不確かな情報(サイト)にはアイコンを表示する、ニュースの信ぴょう性を判断するAIを開発する、App Storeのアプリでフェイクニュースを掲載するものについて審査を厳格にするなどが考えられます。

Newsアプリにも一定の役割か

現在、アメリカ、イギリス、オーストラリアで提供されているNewsアプリをより活発に運用するのもフェイクニュースサイトを間接的に弱体化させることにつながりそうです。Newsアプリへの配信については一定の審査を受ける必要があり、また審査に通過して配信を始めても内容がふさわしくないなど評価が増えると再審査の対象となります。

このNewsアプリをフェイクニュースに対抗する軸にするには、もう少し配信コンテンツの多様化を進める必要がありそうです。ただNewsアプリでは編集者が手動で注目ニュースのピックアップを行っています。この工程がフェイクニュース(偽情報)を弾く重要なプロセスになることは間違い無いでしょう。Appleの編集者が政治的に中立であるべきかは今後議論されることになりそうですが、Newsアプリがフェイクニュースに対抗していくことに期待しています。

そしてNewsアプリの日本でのサービス開始にも。