iPhone 7 Plusのポートレートモードはいつまで「ベータ版」なんだろうか?

昨年の10月にiPhone 7 Plusの目玉機能としてリリースされた「ポートレートモード」は2017年3月時点でまだベータ版のままです。いつになったら正式版になるのでしょうか。それともこれからも改善を継続していくという意味で「ベータ版」という位置付けなのでしょうか。

面白い機能だが改善点はある

確かにiPhone 7 Plusのポートレートモードは完全に一眼レフカメラで撮影したようなボケを再現できる機能ではありません細かい部分輪郭が入り組んでるようなところ透明の被写体細い被写体ではうまく効果をつけることができません。透明のカップに刺さったストローなんかはかなり苦手な被写体のようです。

上の写真も透明のペットボトルを撮影したのですが、もう何を撮影しているかわからないレベルです。これでは使い物にはなりません。ただ人物を撮影するときなんかは、かなりしっかりと人と背景を区別できていると感じることも多いです。

また上の写真の比較のように、背景が遠くにある場合はあえてポートレートモードにしなくても、背景がボケてくれます。ポートレートモードではぼやけてしまう被写体の輪郭もくっきりするので、無理にポートレートモードを使う必要がない場合もあります。時と場合に応じて使い分けるのがいいのでしょう。

機械学習で改善 iCloudのデータ利用に期待

ポートレートモードのボケは機械学習によって精度が向上していくとiPhone 7 Plusの発表時に説明されていました。これがユーザーの端末内の写真だけで学習されるのか、それとも機械学習用に撮影したポートレートモードの写真で学習されるのか、よくわからない説明でした。今もどのように機械学習していくのかよくわかっていますせん

ただiOS 10.3からはiCloudのデータをユーザーの同意の元にAppleが利用できるようになります。もちろんプライシーに配慮した形での利用なのですが、このデータ利用でポートレートモードの機械学習が大きく進化するのではないかと期待します。ポートレートモードで写真を撮影すると通常版とボケ版の2つが保存されます。双方がiCloudにアップロードされれば、ポートレートモード改善用のデータとして利用できそうです。

世界中で毎日撮影される膨大なポートレートモードの写真データを機械学習に利用すれば、もっと精度の高いポートレートードが作り上げられていくはずです。この機械学習による改善が常に続けられていることが今でも「ベータ版」である理由かもしれません。