日本以外でも「iOSアプリ紹介アフィリエイト報酬」が7%から2.5%に引き下げ

Appleはアフィリエイトプログラムのメンバーに対して5月1日からアプリの紹介で発生する報酬を販売価格の7%から2.5%に全世界で引き下げると発表しています。日本ではすでに昨年に実施済みですが、これで日本以外でもアプリ紹介を収益化するのは非常に困難になったと言えそうです。

目的に反した使い方が原因か?

日本では世界に先駆けて昨年の10月に紹介報酬が2.5%に引き下げられていました。これはアフィリエイト報酬の一部をユーザーに還元することで課金分を実質的に割り引くサービスが横行したためと見られていました。例えば「このリンク経由で課金すれば5%分のポイント還元」と宣伝し、アフィリエイト報酬の7%と還元分の5%の差額が業者の収入となるものです。

Appleはこのような不公正でアフィリエイトの目的から逸脱した割引サービスに対してあまりいい印象を持っていなかったのでしょう。対策としてアフィリエイト報酬は販売額の2.5%へと引き下げられました。これでこうした業者はほぼ一掃されています。もしかしたら日本での対策で様子を見て、それを今回世界のアフィリエイトプログラムに拡大したのかもしれません。

アプリ紹介ビジネスの印象は良くない

日本で紹介報酬が引き下げられた後、有料アプリを紹介するサイトは減った印象です。しかしそれに代わって出て来たのが「新生活で絶対に入れておくべきアプリ〇〇選」のような広告です。あまり意味のなさそうなアプリがランキングで上位に入っていたり、執筆者が本当に使っているのか疑問のある「選」が多くあります。

アプリ開発企業から一定の広告料が出ているのだとは思いますが、大手メディアでもこの手の記事広告が堂々と公開されることがあります。アプリ開発者としては少しでも多くの人に使ってもらいたいという気持ちはわかりますが、もう少しスマートな宣伝方法が確立されて欲しいとは思います。

なおAppleはアメリカのApp Storeでは検索結果にアプリの広告を掲載する試みを始めています。ユーザーの利便性を損なわず、かつ有益なアプリにたどり着きやすくすることはApp Storeにとって最重要なことで、それを追求するためにもAppleも試行錯誤しているのでしょう。