ドコモが今日の午前中にAmazonの支払いにキャリア決済を対応させると発表しましたが、午後になってauも同じくキャリア決済をAmazonの買い物に使えるようにすると発表しました。これでドコモとauの携帯電話料金と合わせてAmazonの商品代金支払いが可能になります。
キャリア決済の適用範囲を拡大
これまでAmazonではKindle本の購入代金に限ってドコモ、auのキャリア決済に対応してきました。これがドコモは5月中、auは対応日時は未定なものの近日中にAmazonでの買い物全体に決済の対応範囲を拡大させます。これでまだ一定数いると思われるクレジットカードを持たない(持ちたくない)人、カードを通販サイトに登録したくない人も気軽にAmazonを利用できるようになります。
キャリア決済で通信料金と合わせて支払ったとしても、結局クレジットカードから料金が引き落とされるという人も多いはずですが、支払い方法の選択肢が増えることは何よりです。Amazonもどんどん便利になっていきます。ちなみにキャリア決済だと利用ごとにSMSが送られてくるので、身に覚えのない注文にすぐに対応できるメリットもあるかもしれません。
通信キャリアはモバイル決済と相性がいい?
大手通信キャリアはスマートフォン市場の飽和状態を受けて、収益確保のために様々な分野への進出を企図しています。コンテンツ配信や通販は古くから通信キャリアによって行われていますが、それらは本業の通信サービスのように人々の生活になくてはならない存在(サービス)にはまだなり得ていません。そんな状況で注目できそうなのが決済サービスです。
昨年のApple Pay、Anadroid Pay、LINE Payの開始で一気に日本でもモバイル決済が活発になってきたのですが、モバイル決済ユーザーは必ずとと言っていいくらい通信キャリアと契約しています。このモバイル決済ユーザーとの繋がりをキャリアは活用できるはずです。
キャリア決済でApple PayやLINE Payをクレジットカード等の登録なしで簡単な設定だけで使えるようにできれば、モバイル決済のユーザーはもっと増えるはずです。スマートフォン購入時にショップ店頭で設定操作の説明ができれば、カード会社などを押しのけて最も使われる決済手段になることも可能でしょう。
今回のAmazonの例のように通販サイトへの個別対応も嬉しいですが、ドラスティックな事業展開にも期待したいと思います。