HomePodの発売が2月9日に迫る中で詳細が明らかになりつつあります。今回Appleが明確にしたのはHomePodで再生できる音源です。AppleによるとHomePodで再生できる音源は限られており、サードパーティー製のアプリを経由した音楽(音声コンテンツ)の再生には対応しないとのことです。
HomePod販売の足かせにも
Appleが示したHomePodの音源はApple Music、Beats 1(ラジオ)、iTunes (iTunes Matchを含む)、Podcast、AirPlayのみとなっています。そのためSiriに「Spotifyでオススメのプレイリストを流して」とお願いしてもHomePodは何もしてくれません。また仮に日本で発売になったとしても「ラジコでニッポン放送を流して」とSiriにお願いしても番組を楽しむことはできません。
iPhoneなどを使えばAirPlayで様々な音源を再生できるのですが、HomePod単独で楽しめるのは現時点ではAppleの提供するサービスだけです。Echoにもある機能のように、ニュースの読み上げにも対応しますがPodcast経由であり、HomePodはかなり限られた音源にしか対応しないデバイスになりそうです。これはGoogle HomeやAmazon Echoとの競合で不利に働く可能性があります。
Apple Musicだけでも楽しめそうだが
HomePodで再生できる音源が限られるのは残念ですが、Apple Musicだけでもなんとかなるのは事実です。確かにApple Music内にない曲もありますが、そんな曲は大抵の場合他の音楽配信サービスでも再生できません。AppleとしてはHomePodを通じてApple Musicに客を囲い込みたいという意図もあるのでしょう。
そうしたことから考えるとHomePodのライバルは音声アシスタントの便利さを追求しているAmazonのEchoやGoogle Homeというよりも、中価格帯のオーディオセットということなのでしょう。発売後、HomePod購入者が限られた用途に直面してどのような反応を示すか、非常に興味深いところです。