ソニーもiTunes、HomeKit、AirPlay 2対応テレビを発表 HomePodはどーなるんだ?

先日サムスンがiTunesAirPlay 2に対応したテレビを発表したと大きな話題になりましたが、その後もAppleの告知通り、大手テレビメーカーが同様のテレビを発表しています。そして今日、ソニーも大手テレビメーカーとしてZ9GシリーズA9Gシリーズ、およびX950GシリーズAirPlay 2、iTunes、Siri、HomeKitに対応すると発表しました。

リビンングの主役はテレビ

スマートフォンが広く普及し、タブレットも多くのユーザーを獲得しているのですが、それでもテレビの普及率には遠く及びません。多くの家庭のリビングの真ん中には今もテレビが設置され、今でもテレビがリビングの主役となっています。Appleもそのテレビに接続するApple TVを販売しているのですが、まだイマイチ販売台数を伸ばせていない状態が続いています。

この状況を打破するため、AppleはテレビにApple TVのコンテンツ視聴機能を内蔵させることでコンテンツ配信の主導権を奪いに来たのでしょう。既にサムスン、LG、VIZIO、ソニーがiTunes、AirPlay 2、Homekit対応テレビを発表しており、Appleのコンテンツ視聴機能を搭載したテレビが今後数年をかけて一般家庭に広く行き渡っていくと考えられます。

HomePod、Apple TVの存在意義は

先日、AppleはApple MusicをAmazonのEchoシリーズで再生できるようにしました(アメリカで先行スタート)。この対応はHomePodの優位性を低下させる(他社製品の優位性を向上させる)ものであり、Apple内で大きな方針転換があったことが推測されていました。今回のテレビへのiTunes搭載、HomeKit対応などはこの変更された方針の延長線上にあると考えられ、オリジナル動画コンテンツ配信に参入するAppleが自前主義を修正したことを意味しそうです。

HomePodやApple TVにこだわって音楽再生、動画配信の受け皿となる端末を普及させることができなければ、今後のコンテンツ市場でAppleが出遅れることは確実です。またリビンングの真ん中にあるテレビはホームオートメーションのハブには最適です。Appleは将来的なコンテンツ売り上げやiOS端末の利便性向上を重視して、他社が販売するテレビへのiTunes、HomeKit機能搭載を決断したと考えられます。