Touch IDの復権は現実的

マスク着用時のFace IDの使いにくさはそのままiPhoneの使いにくさに直結する問題になっています。ロック解除時だけでなく、Apple Pay利用時などにもマスクをずらして顔を認識させる必要があり、この不便さの解消はAppleにとって頭の痛い問題になっているはずです。

併用の可能性も

AppleはiPhoneの画面内にTouch ID用のセンサーを埋め込む技術を開発していると常に噂されてきました。その技術が確立すればFace IDTouch IDを便利に併用できるようになるのは確かです。現に有名なアナリストがiPhone 13でこの技術を用いてFace IDとTouch IDが両方搭載されると分析するなど、Touch IDの復権に向けて何らかの動きがある可能性が高そうです。

また今年発売されたiPad Airは電源ボタンにTouch IDセンサーが組み込まれるなど、新たなTouch IDの形が模索されていることがわかります。部品がiPadよりもさらに密に配置されているiPhoneでこの場所にTouch IDセンサーをつけることが可能なのかはまだはっきりしませんが、これもTouch IDとFace IDの両立の一つの方法だと思われます。

仮に2021年に新型コロナウイルスのワクチンが完成し、実用化したとしても当分は屋外や公共空間でのマスク着用は必須となると予想され、Face IDは不便な生体認証方法であり続けるのは確実です。個人的にはiPhoneに触れず、瞬時に認証してくれるFace IDが好きなのですが、マスク着用時の不便さは圧倒的です。Face IDとTouch IDの併用、もしくはTouch IDへの回帰を望みます。