iOS 14.5はおそらく来週に一般公開されますが、それを前に開発者やベータテスターに対して最終のベータ版を公開しています。このベータ版の解析により、Appleはマップアプリにリアルタイムの混雑状況を表示する機能を搭載しようとしていることがわかりました。
匿名で情報収集
iOS 14.5のベータ版ではiPhoneが収集する位置情報について「移動中(徒歩や運転など)、iPhoneは定期的にGPSデータ、移動速度、気圧情報を匿名の暗号化された形式でAppleに送信し、クラウドソース(交通情報や天気情報など)の増強に使用します。さらに、興味のある場所(たとえば、店舗や公園)の近くでアプリを開くと、iPhoneは匿名の暗号化された形式で位置データをAppleに送信します。これは、Appleが集約して、その興味のある場所が開いているか、どのくらい混雑しているかどうかをユーザーに通知する場合があります」と説明しています。
これまでも移動中の情報はAppleに送信されマップアプリの交通情報に反映されていましたが、それに加えてユーザーの位置情報が店舗(小売店、飲食店、娯楽・文化・教育施設など)の混雑情報や営業時間案内に使われるようです。位置情報を使うのでプライバシー面で少し心配なところもあるのですが情報は匿名で収集され、誰がどこにいたかをAppleも特定できないように加工されて情報が集められます。
Googleマップではすでに同様の機能が搭載されており、混雑状況は新型コロナウイルスの感染防止にも利用できるため、有益な情報として多くのユーザーが利用しています。Appleのマップアプリも最初の悲惨な状況から、今ではかなり使えるアプリになっており、今回の混雑情報の追加でGoogleマップの利便性にまた少し近づくことになるでしょう。