最近のiPhone関連の話題でアツなってるのがLTEの最高速度とカバーエリアの問題です。ソフトバンクとauは両社ともに下り最大75Mbpsで通信できるエリアを拡大しています。さらにauは一部地域で下り最大100Mbpsとなるサービスも開始するなど、高速化は猛烈な勢いで進んでいます。
しかし、多くの人が「iPhoneで75Mbpsとか100Mbpsって必要?」と疑問に思っているとおもいます。はっきり言って現状で下り最大75Mbps(実質25〜50Mbps)のデータ通信を活用できるサービスは殆どありません。
75Mbpsなら最高でこれくらい |
高画質の動画のストリーミング視聴でも数Mbpsで十分です。FaceTimeでも1Mbpsくらいで可能です。確かにテザリングの利用時や大容量コンテンツのダウンロード時はメリットとなるかもしれませんが、逆に使いすぎると通信速度が規制されてしまいます。
要するに、現在のコンテンツ環境、通信環境ともに75Mbps, 100Mbpsという高速通信を活かしきれる環境にはまだないと言っていいでしょう。しかし、高速化は同時に通信容量を増加させます。いままで10人が同時に3Mbpsの通信ができたものが、同じ速度で20人、30人と繋げるようになります。また単位時間あたりの通信量が増加することで輻輳(混雑で極端に通信速度が低下する減少)も起こりにくくなることが期待できます。
なので現実的な話として、75Mbps, 100Mbpsという高速通信は、最高速の向上よりも混雑緩和の効果が大きいということです。しかしau、ソフトバンクともにLTEと3G通信のバランスを取る必要から、混雑エリアで75Mbps化が進まないというジレンマを抱えているようです。