先日、KDDIがカタログやWebサイトにiPhone 5のLTEが実人口カバー率96%になる、と誤記とされる表記をした問題で監督官庁の指導を受けました。その指導を受ける形でKDDIが対応を書面で公表しています。
お詫びの一部(全文PDF) |
実際には「iPhone 5向けのLTEで下り最大75Mbpsとするサービスの実人口カバー率を96%とする計画は当時なかった」とした上で、同速度でサービスできていたのは3月末時点で14%であったと報告する形を取っています。
14%、なかなか絶妙の数字です。ここから全体(下り最大37.5Mbpsを含めたLTE)の実人口カバー率を推計してみます。
3月末時点でおよそ3,000の基地局が75Mbpsに対応しています。これはauの公表資料を数えれば分かります。またiPhone 5向けのLTEの基地局は3月末時点で約19,000ありました。単純に計算すれば3,000局で14%なら19,000局では、、、88%となります。
しかし大量に基地局のある都心部では、基地局一つのカバーエリアが狭く、また繁華街や地下街、地下鉄などでは実人口カバー率に影響しない基地局が多くあります。そのあたりを割り引くと3月末時点でのauのiPhone 5, iPad向けLTEの範囲は80%程度であった、と推計するのが妥当でしょう。
同時期にソフトバンクでは実人口カバー率で91%を達成したとアナウンスしています。auとソフトバンクの差は10%、人口にして約1,300万人、圧倒的な差と取るか、よくここまで詰めたと取るか、判断は別れると思います。