ディッシュも譲らない、スプリント買収合戦

今日配信された朝日デジタルの記事「「孫氏の発言、非常に失望」 米ディッシュ会長一問一答」は面白かったです(無料の会員登録することで全文が読めます)。ディッシュのアーゲン会長に単独インタビューを行なっており、そのやり取りが掲載されています。主にスプリント社の買収に関する内容ですが、ソフトバンクとの鍔迫り合いが記事の文面からにじみ出てきています。

互いにスプリント株の買い取り価格において「自社の方が高い」と主張しあっているようです。それぞれ買い取り価格の算定基準が異なっているようで混乱していますが、著名投資家がディッシュ案を支持したことをアーゲン会長は「自社優位」の根拠としています。

ディッシュの会長とソフトバンクの会長、ともに一代で巨大企業グループを完成させ、その途上で多数の巨大企業と競争を繰り広げてきた共通点があります。その共通点には敬意を払いつつ、資本主義的競争で容赦せずにぶつかりあう。気持ちのいい、そしてスケールのデカい両社の競争の行方には興味があります。

ただ少し気になった点は「孫氏が個人攻撃をしている」という趣旨の発言があることです。どの発言を指してこう言っているかはわかりませんが、このような批判もイメージ戦略の一環のような気もします。ディッシュ側は案外したたかな戦略を持っている可能性があります。

ディッシュのトップページにはiPadでの視聴サービスが紹介されています(もちろんiPhoneでも視聴できるサービスです)。このサービスが通信網を利用できるようになる、というのはあながち間違った方向ではないとは思います。