Appleはゴールドマン・サックスと共同で運営するApple Cardの利用特典キャッシュバックを入金する普通銀行口座の提供を始めました。（Apple Card will soon let users grow Daily Cash rewards while saving for the future）
貯めるか使うか
Appleがゴールドマン・サックスと共同でサービスを提供しているApple Cardにはさまざまな特典がありますが、その一つに利用額に応じたキャッシュバック（1〜3％）が毎日受け取れる特典があります。これまでは受け取ったキャッシュバックはWalletアプリのApple Cashカードにチャージされ、個人間送金やApple Pay決済に使われてきましたが、Appleがキャッシュバックを入金する口座を用意することで、キャッシュバックされた金額をそのまま銀行口座に預金することも可能になりました。
Appleが用意する普通口座はゴールドマン・サックス銀行の口座であり、クレジットカード事業と同時に銀行口座サービスもAppleとゴールドマン・サックスが共同で提供することになります。この銀行口座もApple Cardと同様に様々な手数料や使用料を廃止して、より使いやすい口座として提供されるとAppleは説明しています。
アメリカでは普通口座の最低預金額が定められていたり、口座管理料が必要だったり、普通預金を維持するのにも費用がかかケースがあるのですが、Appleが提供する口座はこのような不便から解放されるようです。
日本では…
Apple Cardのサービスが始まった頃、Appleはこのサービスをアメリカ以外でも提供すると表明していました。しかし今のところアメリカ以外でApple Cardが使える国はなく、Appleの取り組みは遅れていると言っていいでしょう。クレジットカード事業は国ごとに法制度やビジネスモデルが異なり、すぐに海外展開が可能とは考えられていませんでしたが、それでも取組が積極的に行われているようには見えません。
ちなみにゴールドマン・サックスは少し前に日本で銀行業の免許を取得しています。このことがすぐにApple Cardの日本上陸を意味するわけではありませんが、この銀行がApple Cardや今回のようなキャッシュバック預金サービスの日本進出の足掛かりになる可能性は否定できません。