この前読んだKindleの電子書籍「新撰組顛末記 (新人物文庫)
4種類(単行本の中古も入れれば5種類)の価格 |
結果として四つの価格が同じコンテンツに設定されています。本質的には同じものにこれだけの種類の価格が設定されているのは珍しいと思います。でも、利用者はそれぞれ自分の用途に合わせて、価格を選べるようになって便利になったと思います。
安く手に入れたい人は中古の文庫本、今すぐ読みたい人は電子書籍版、愛蔵版にしたい人は単行本、と価格と本の形態を使い分ければいいと思います。
面白いのは中古価格よりもKindle価格の方が高いことです。中古の文庫本もKindle版も、その価格は純粋にコンテンツの価格に近い値段と考えられますが、Kindle版にはKindleだけでなく、iPhoneやiPadなどで同期して使える利便性があります。この便利さが価格に付加された結果、中古本よりもKindle版が高くなっているのかもしれません。仮にその利便性が認められなければ、Kindle版は中古市場に圧され、価格をさらに下げる必要が出てくるでしょう。
出版社とAmazonの協力、競合関係だけでなく、新品市場、中古市場、電子市場の勢力争いも面白いと思って見ています。