日本経済新聞が鴻海のシャープ再建に絡んで、ソフトバンクにもシャープに出資を要請して再建に弾みをつける方針だと伝えています(鴻海、ソフトバンクに出資要請 シャープ買収巡り)。
確かにソフトバンクはシャープとのつながりが強く、シャープはオリジナルモデルをソフトバンクに供給してきました。このつながりはJ-PHONE時代からのもので、カメラ付き携帯電話の大ヒットもJ-PHONEとシャープの提携による功績とされています。
最近でもシャープはフレームを限りなく細くしたAQUOS CRYSTALをソフトバンクの独占モデルとして販売しました。またこのモデルはソフトバンクの米国進出に合わせて、アメリカでも販売され、シャープのスマホ事業とソフトバンクは切っても切れない関係にあります。
そのシャープの再建にソフトバンクが関与するのは自然の流れかもしれません。iPhoneがどのキャリアでも扱われるようになった今、商品の差別化を図る上でメーカーと通信キャリアが密接な関係を構築するのも一つの選択肢です。
孫社長自身は電機メーカーの再建支援について「領域が違いすぎる。想定はしていない」と先日の決算報告会で発言していたのですが、M&A関連では時としてこのような嘘がまかり通ります。
ただ現在シャープのスマートフォンが市場で重要な地位を占めているかといえば、そうではあありません。そのシャープのAQUOSをフォックスコンとソフトバンクがどこまで世界ブランドに再構築していくか、どのような商品戦略となるのか、非常に興味深いです。