ドコモの減益は新プラン”だけ”が原因か?

2015年3月期の第3四半期決算が出始めています。携帯キャリア3社も今週から来月上旬にかけて、相次いで決算発表を行います。そのなかでドコモの業績が伸び悩んでいるとの報道が出ています。日経新聞の記事ですが、4月〜12月のドコモの営業利益は前年同期比で19%減となった模様です。

マイナス幅は4月〜9月の16%から拡大しており、利益の減少が止まらない状態となっています。大きな原因としてドコモの新料金プランへの移行が進んでいることが挙げられていますが、原因はそれだけではなさそうです。

当初から月間利用料金の多いユーザーが乗り換えることで、最初は新料金プランが業績を圧迫すると予想されていました。ただ徐々に利用料金の少ないユーザーも新料金プランへと乗り換えることで、全体としての収益は改善するとしていました。

しかし第3四半期の決算でもわかるように業績は改善していません。やはりバケツに大きな穴が空いているのでしょう。その大きな穴はやはりMVNOではないでしょうか。利用料金の少ないユーザーの一部はドコモの新プランではなく、MVNOの格安プランに乗り換えていると考えます。iPhoneを含むドコモのスマートフォン端末であれば、ほとんどのMVNOが利用できるため、ドコモから格安MVNOへの乗り換えは非常に簡単です。

利用料金の多いユーザーは新料金プランへ、少ないユーザーはMVNOへと向かうことで、ドコモの収益改善は思うように進んでいないと思われます。

これはドコモだけの問題ではありません。MVNOの知名度がさらに上がれば、auやソフトバンクも競争に直面することになり、収益面でマイナスの影響を受けることは間違いなく、なんらかの対抗策が必要になるでしょう。またMVNOもドコモ、au、ソフトバンクが価格面で対抗してきた場合、「格安」以外にしっかりとした特徴を持ったサービスを提供できるかどうかが重要になってきそうです。