Apple第4四半期決算を発表 日本での売上は拡大、中国は縮小

Apple2016年7-9月期(第4四半期)決算を発表(英語)しています。全社売上高は前年に比べて7%減少しており、2016年度は通期での減収に転落してしまっています。一方で日本での売上高は前年同期比で10%増加するなど、好調に推移しています。

日本では43億ドルの売り上げ

Appleは日本での事業において、7-9月期に43億2,400万ドルの売り上げを記録しています。これは前年同期比で10%も増加しており、日本での事業が再び拡大しつつあることが示唆されます。MNPへの過大なキャッシュバックが規制されたことで、一時期売り上げが減少したものの徐々に回復しつつあるようです。

7-9月期には日本のFeliCaに対応したiPhone 7、iPhone 7 Plus、Apple Watch Series2が発売されました。おそらく新機種としての魅力は他国以上になっており、このことも日本での売上高を向上させる要因になったかもしれません。

中国では30%も減少

一方、地域別売上高で目を引いているのが中国の前年同期比30%減です。iPhone 6sの発売は2015年9月25日で、前年同期の決算期に算入される分が少なかったのですが、それよりもさらに30%も少なくなったのは衝撃です。

中国経済の問題もあるのかもしれませんが、iPhone 6/6sが中国で爆発的なヒットを記録し、その反動が出た可能性はあります。他の地域がiPhone 7発売で第3四半期よりも売上高を伸ばす中で、中国は第3四半期と比べても売り上げ減少となっており、iPhone 7の販売数が伸び悩んでいることは伺えます。

Apple Watchは新モデル発売も不振?

iPhone 7と同じ日、Apple Watch Series2も発売になりました。新モデル発売で販売に加速がかかると期待されたのですが、実際そうはならなかったようです。Apple Watchの販売数や売上高は発表されていませんが、合算されている「その他」部門の売上高は前年比で22%減少の厳しい結果となりました。

日本ではApple Payに対応した新モデルへの注目度は高いのですが、他国では新たにGPSが搭載された魅力は消費者に響かなかったのかもしれません。Apple Watchはまだゆっくり普及していく段階から抜け出せていないと思われます。