1ドル=106円に App Storeの値下げは遠のいたか…?

トランプ氏の次期大統領就任が決まり、株とドルは暴落して経済は大混乱するかと思われましたが、意外な方向に進んでいます。ドル円相場も事前の予想に反して選挙前より円安に振れており、11日午後12時30分時点で1ドル106円台で推移しています。

円高が続けばApp Storeで値下げもあったが

選挙前、ドル円相場は比較的安定しており、1ドル=100円〜105円の間で約3ヶ月推移していました。Appleはこのくらい相場水準が変化した上で安定した場合、App Store(現在は最低価格120円)での価格改定を実施します。今回もこの改定直前の状態だったとみられていました。

しかしアメリカの選挙後に円相場が105円を超えて推移するようになってしまい、値下げのタイミングではなくなったと考えられます。あと1週間ほど円相場が100円〜105円で推移していれば、AppleはApp Storeの最低価格を120円から105円に変更した可能性がありました。それが今回の円安方向への動きで、価格改定は一旦先送りされた可能性が高いです。

再び円高に進めば、値下げの可能性も

ただ現時点でApp Storeの最低価格120円は高すぎる状態です。再び円相場が105円を下回るようになれば、いずれは値下げが実施される可能性は高いです。値下げが実施されるには、再び円相場が落ち着いたと判断される必要があるため、仮にすぐに105円以下となっても3ヶ月くらいは時間がかかるかもしれません。

アプリの最低価格が引き下げられれば、アプリの価格だけでなくアプリ内課金の単位も変わります。これまで120円単位で料金が設定されていたものが105円、100円単位になります。単純に課金額は10%〜20%の値下げとなり、頻繁にアプリ内課金を行うユーザーにとって値下げは大きなメリットになります。

その反面、アプリ(運営)開発企業では売上高の低下に繋がる可能性もあり、その影響は小さくありません。なおApp Storeでの価格が改定される場合、事前にAppleから開発者全員にメールで告知され、そこから数日で値下げとなります