ニューヨークの地下鉄もApple Payで乗れるようになる(2018年後半から)

日本ではApple Payで地下鉄をはじめとした交通機関を利用するのはごく一般的なことになっていますが、ニューヨークの地下鉄ではまだNFCすら導入されていない状態です。これが来年春にはApple Payなどのモバイル決済も使えるようになるとNew York Timesが伝えています(New York to Replace MetroCard With Modern Way to Pay Transit Fares)。

旧世代の磁気カード式

現在のニューヨークの地下鉄は入金情報などを記録した磁気カードを自動改札機の読み取り部分にスライドさせて改札を通過する方式が採用されています。僕はトークン時代のメトロしか知らなかったので、これに比べると進化してはいますが、それでも旧世代の技術としか言いようがありません。磁気カードの破損、読み取りトラブルも多かったようで、NFCによる決済の採用はニューヨーク市民にとって大歓迎となりそうです。

New York Timesより

ニューヨークタイムスはNFCによる決済で、システム設計はロンドンの地下鉄の決済システムの開発を請け負った企業が担うとしています。そのためiPhone 8から全世界で利用できるようになったFeliCaを使うApple Payではないと推測されます。ただロンドンの地下鉄のApple PayはFeliCaによる決済に比べて反応が遅く、これをニューヨークの地下鉄でも快適に使えるかは少し疑問ではあります。

日本も負けてられない

Suicaの決済プラットフォームにApple Payが乗ったため、日本のApple Payは開始時点ですでに多くの鉄道やバス、タクシー、コンビニ、スーパー、ファストフード店など多くの場所で利用できる決済サービスとなりました。おそらく世界でも有数の便利さになっていると思われますが、ニューヨークの例だけでなく他国のApple Payも便利になりつつあります

日本も負けてはいられないと思います。Suicaと密接に連携すれば広範囲のサービスへの応用が可能なはずですが、事業者の思惑などもあるのでしょう。Apple Payの開始から1年が経過しましたが、東海道・山陽新幹線の改札通過に使えるようになった以外にはあまり用途に広がりはありません(店舗での利用可能場所は広がっています)。Apple Payの用途が広がれば、自然とiPhoneもApple Watchも便利になるので、用途の拡大への期待はかなり大きいです。