iOS 11.2へのアップデートでFace IDの学習効果がリセットされた?

昨日、通常のiOS公開スケジュールとは異なる形でiOS 11.2が公開されました。新機能の追加は通常スケジュールでよかったと思われますが、iPhoneが再起動を繰り返す不具合の修正を緊急に行う必要があったのでしょう。このiOSの更新以降、少しFace IDの読み取り精度が落ちた感じでした。

学習で賢くなるFace ID

Face IDは最初に登録した顔の状態だけでなく、その後のユーザーの顔(の状態)の変化学習してロック解除してくれます。例えば最初の状態では口元を手で隠してもロック解除には成功しません。この時パスコードでロック解除すれば、口元を隠した顔を学習してくれます。この失敗を何度か繰り返すと、Face IDは口元を覆った顔でも完全にロック解除してくれるようになります。

しかし昨日のiOS 11.2へのアップデート後、この学習成果がリセットされたように感じました。夜中に起きた時の寝ぼけた顔ではFace IDが顔を認識してくれず、「なんか精度が落ちたなぁ」と感じていました。また今までロック解除してくれていた状態でも顔認証に失敗して解除されなくなっていました。その後、何度か「失敗→パスコード入力」を繰り返すうちに先日までの認識精度に戻って行きました。

Face IDの学習効果がリセットされたと感じたタイミングがiOS 11.2へのアップデートと同時期だったので、原因はアップデートにありそうな気がします。iOS 11.2ではその他にも一部のユーザーでFace IDが使えなくなったという報告もあり、iOS 11.2Face IDに何らかのバグをもたらした可能性はあります。

iOSの完成度に疑問

iOS 11は正式版の公開直後から一部サービスが使えなかったり、通話中にノイズは入る不具合があったりで何度もアップデートを繰り返しています。そして今回のiPhoneが何度も再起動してしまう不具合でiOS 11.2を緊急リリースする事態に至っています。

一連のiOS 11に関するトラブルは、iOS 11の信頼性だけでなくiOS全体、そしてAppleのソフトウェア全体の信頼性低下につながりそうな雰囲気です。一時、iOSのアップデートには不具合がつきものだった時期もありましたが、登録ユーザーを通したベータテスト制度などを充実させ、最近ではあまり大きな不具合は無くなっていました。しかしiOS 11では時代が少し巻き戻された感じがします。残念です。