ドコモ、キャッシュバック戦争に巻き込まれて負傷

血で血を洗う、ではなく、金で金を洗う携帯電話会社のキャッシュバック戦争が過熱しています。KDDIが予想より多かった増益分をキャッシュバック原資として戦争を仕掛けいるので、他社も対抗せざるを得ない状況となり過熱しているようです。この戦争に巻き込まれて怪我をしたのがドコモです。

ドコモの副社長は「キャッシュバックを中止すれば顧客を取られる、来期以降の契約数を確保するため利益目標に目をつぶってでも戦いに勝つという判断をせざるを得ないかもしれない」と語っています。また「営業利益目標について「少し厳しい」」しており、販売促進費用が利益目標達成の足を引っ張っていることも明言しています。(ブルームバーグの記事より)

キャッシュバック戦争にイヤイヤ巻き込まれた感の滲み出るインタビューですが、ドコモも対抗しただけあってMNP、契約純増数ともに一時期の最悪な状況からは脱しているようです(下のグラフ参照)。ただ対抗しなければ、再びあの頃の状態に戻るという恐怖感から利益を削ってキャッシュバック戦争に参加しているというのが実情でしょう。

iPhone販売開始からの契約純増数とMNP数の推移

この戦争はどう終わるのか、興味深く見ています。