ソフトバンクは本気でT-Mobileを買う気だったんだ

先ほど流れたニュース「スプリントの孫会長、3日に米FCC委員長と会談へ – WSJ日本版」ですが、孫社長は本気でT-Mobileを買収したいようです。僕は買収を検討か?というニュースを半信半疑で見ていましたが、どうやら本気のようです。

少し前に「いま思うと携帯電話市場は4社体制がよかった」でも書きましたが、確かに4社で競合するより、3社で競合した方が通信キャリアの経営は安定しそうです。おそらくアメリカ市場でも3社体制としたうえで、緩やかな競争状況を作り出して、ゆっくりSprint社の経営を再建していく構えなのではないでしょうか。

しかし、この合併は競争を阻害するとして米国規制当局からの反対にあっていると記事でも触れられています。その反対を覆すだけの説明を孫社長はできるでしょうか。日本市場への参入やiPhoneの導入、iPhoneに特化した事業戦略は孫社長の大手2社への挑戦であり、また同時に競争を仕掛けることで消費者の利益も確保した実績としてアピールできると考えられます。

しかしソフトバンクグループの拡大で契約者数でKDDIを抜いたと豪語して以降、競争によって消費者の利益を拡大できたかは疑問です。最近は価格面でもサービス面でも他社より保守的になっています。先に発表された新定額プランも攻めきれてません。3社寡占になると競争が弱まることをソフトバンク自身が証明してしまったのではないでしょうか。

アメリカの当局の判断が気になるところです。またアメリカが3社寡占を否定するとすれば、日本の規制当局がイーアクセスの買収を許可したことの評価も変わるかもしれません。

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