品切れなんてない、小澤征爾さんグラミー賞受賞でわかったApple Musicのメリット

小澤征爾さんが指揮したコンサートを録音したCD「ラヴェル:歌劇「こどもと魔法」」がグラミー賞を受賞しました。そのコンサートの様子はもちろんCDとして販売されていたほか、Apple Musicでも配信されていました。

しかし受賞のニュースと同時にAmazonをチェックしたのですがずっと品薄状態です。受賞が決まった朝、CDは入荷まで1〜2か月となっていました。現在は3月3日に入荷予定となっていて、やはりすぐに入手するのは難しい状態です。「オペラ・声楽」部門でベストセラー1位になっているにもかかわらず、注文しても入手までに数週間待たされる状態が続いています。

一方、Apple Musicはずっといつでも配信可能です。品切れとは無縁のストリーミング配信のメリットが最大限に発揮された形です。そもそもクラシックのCDは在庫を抱えるほとど売上が見込めるものではありません。しかし有名な賞を受賞すれば多くの人に注目され、一気に需要が増します。その需要にレコード会社がすぐに対応するのは事実上不可能であり、今回もCD販売では多大な機会損失を被ったと思われます。

その点でApple Musicのようなストリーミング配信は、利用者だけでなく、配信する側にもメリットがあるともわれます。配信する側のメリットが明確に認識されれば、配信曲はさらに充実し、Apple Musicなどのストリーミング配信がさらに普及していくでしょう。今はその過渡期なのかもしれません。

ラヴェル:歌劇《こどもと魔法》 – 小澤征爾
(音楽配信:iTunesへのリンク)

ラヴェル:歌劇「こどもと魔法」
(CD:Amazonへのリンク)