一時1ドル110円台、Apple関係の価格設定に影響も?

今日、2月11日は日本では祝日ですが、世界中の為替市場は大荒れのようです。朝、ニュースで見たときは112円台に突入したと言っていたのですが、先ほどのNHKニュースでは一時110円台をつけたと報道していました。あまりに急激な変化で、この水準が長続きするとは思えませんが、1ドルが110円になればApple製品の価格などにどのような影響があるかを考えてみます。

まず一番影響が大きいのがアプリの価格(アプリ内課金の単位)です。ただこの価格設定はなかなか変わりません。20%ほど変動して、さらに変動後に安定したときに初めてアプリの価格設定が見直されます。今回の変動で言えば1ドル100円くらいになって、それが2ヶ月くらい安定して初めてアプリ価格が100円、200円…となります。

次は製品価格ですが、これもすぐには変わりません。ドル高(円安)が急激に進めば既存の製品も随時価格改定が実施されるます。しかしドル安(円高)の場合は新製品発売時の価格設定で円高を織り込む場合が多いです。今回も3月15日に発表されるiPhone 5seやiPad Air3などが円高の恩恵を受けて相対的に安くなる可能性はあります。

案外早く円高に反応しそうなのがアプリなどの開発者登録料金です。AppleはiOSなどのアプリ開発者の登録料金として年間99ドルを徴収しています。登録料金は現在11,800円なのですが、昨年の1月に7,800円から大幅に値上げされました。この値上げはアプリの値上げ(100円→120円)よりも早く実施され、今回の円高にもいち早く反応する可能性は大いに考えられます。ただいまのように急激に相場が変動している時期に変更される可能性は低いと思われます。

円高になればApple関連の価格は色々安くなります。消費者にとっては悪いことはありません。ただ開発者はアプリ価格やアプリ内課金の単位が下がるため、収入が減ることもあります。なかなか難しい問題です。