Appleは6月にアプリなどの開発者向けイベント「Worldwide Developers Conference (WWDC)」を開催します。WWDCは開発者とAppleがOSやプラットフォーム、各種開発実務に関する最新情報を共有する場所として位置付けられており、イベント冒頭の基調講演でもOSやプラットフォームの発表が中心となります。そのため一部ユーザーが期待する新製品の発表はここ最近ほとんど行われていません。
WWDCでiPad新モデル発表の噂
しかし毎年、xxxの新モデルがWWDCで発表されるという噂が出てきます。今年も「iPad Proの新モデルがWWDCで発表されるのでは?」と噂がまことしやかに囁かれ始めました。しかし過去にもApple TVやiMac、MacBook Proの新モデル発表と事前に噂されていたものの、WWDCではなんの発表もないということが繰り返されています。確かに2010年のWWDCではiPhone 4が発表され、全くハードの発表がないというわけではありませんが、ここ数年はOSやプラットフォーム、プログラミング言語などが発表の中心となり開発者イベントとしての性格を強めています。
これは今年も引き継がれるでしょう。一般にも公開されるWWDCの基調講演ではiOS 11やmacOS 10.13、watchOS4、tvOS11の発表がメインとなりそうです。iPadの新モデルの発表に期待するよりも、これらOSの他にどんな新しい試みが発表されるか、そこに注目した方がよさそうです。
AR関連、NFC関連の発表に期待
Appleのティム・クックCEOはAR(拡張現実)を重要視しているとインタビューでも答えています。iOS端末にARを取り入れるとすれば、なんらかのプラットフォームが用意される可能性はあります。iPhone 8ではAR技術を取り入れるとも予想されており、2017年のWWDCでは開発者がARを組み込んだアプリを簡単に開発できる仕組みが発表されるかもしれません。これには期待したいと思います。
また現在Apple Payで利用されているNFC(含むFelica)はApple以外の企業が利用できません。そのため当初想定されていた、Apple WatchやiPhoneをホテルの鍵にするといった使い方では、NFCではなくBluetoothを利用しています。Apple Pay以外の用途にiPhoneやApple WatchのNFC(特にFelicaチップ)が使えるようになれば、かなり大きなインパクトがあるはずです。現時点では妄想の域を出ませんが、WWDCでNFC利用に関する発表があればなー、と期待してます。