いよいよ現地時間で来週の月曜日(日本時間火曜日午前2時)の基調講演から2017年のWWDCが開幕します。色々発表内容についての憶測はありますが、最も注目されるべき発表は「iOS 11」です。まだiOS 11について詳しいリーク情報はないものの、少しだけ情報は漏れています。それをまとめておきます。
iPhone同士ではFacetimeオーディオが標準通話に
iOS 11ではiPhone同士で通話する際は、特に操作せずに発信してもFacetimeオーディオによる通話が選択されると噂されています。今はiPhone同士でも発信時は自動で「電話」が選択され、時と場合に応じて手動でFacetimeやLINEを選択するという操作になっています。これがiOS 11では変更され、何も操作しなければFacetimeオーディオによる発信となるようです。
Facetimeオーディオのメリットとしては通話料金がかからないこと、音質がいいことが挙げられます。もちろんモバイル回線を使うならデータ通信料は必要ですが、音声だけなのでそれほど多くのデータ通信を使うことはありません。無料通話に制限(一通話の時間、回数)がある契約の場合、Facetimeオーディオの方が時間を気にせず話せるメリットはありそうです。またVoLTEも普及していますが、現時点では同一キャリア内でしか高音質通話ができません。Facetimeではキャリアを選ばずに高音質で通話できるのも一つのメリットになりそうです。
ただFacetimeの発着信は電話ほど安定しません。それはデメリットになるかもしれません。
Apple Payが個人送金に対応
すでに日本でもサービスの始まったApple PayがiOS 11の登場でさらなる転換点来ると予想されています。これまでは買い物などの決済にしか使えなかったApple Payが個人同士の金銭のやり取りに使えるようになると予想されています。すでにAppleは個人間送金に関するサービス実施のために複数の金融機関と交渉しているようです。
また個人送金の受け皿となるようなプリペイドカードの発行の準備を進めているとされ、これも非常に興味深い動きとして報じられています。この動きが日本にも波及するかは現時点では不明ですが、いずれ日本でもAppleが提供する個人間送金サービスが利用できるようになるのは間違い無いでしょう。そのサービスの概要がiOS 11の新機能としてWWDCで発表されることに期待しています。
Apple Musicで動画コンテンツを拡充
iOS 11ではApple Musicに改良が加えられ、動画コンテンツを再生しやすくなるとAppleの役員が公言しています。AppleはMusicアプリ内での動画コンテンツ配信を積極的に行っていく方針であり、それを支える機能をiOS 11に組み込むようです。すでに8月8日からApple Music内でCarpool Karaokeの配信が決定しており、iOS 11の正式リリースでこれら動画コンテンツの視聴がよりスムーズになると考えられます。
なおiOS 11はWWDCで発表された直後に開発者向けにベータ版がリリースされ、数ヶ月に渡るバグ修正を経て、iPhone 8発売直前(おそらく9月中旬)に正式版がリリースされると予想されています。