6月1日、Appleは自社サイト内の「News Room」で大きな発表を2つしています。「App Store開設以来、開発者に分配してきた報酬が700億ドルを突破した」という発表と「Swift Playgroundで他のデバイスのコーディングが可能になった」という発表です。双方とも開発者にとって大きな発表なので、5日からのWWDCで発表すべき内容をなぜWebサイトでの発表で済ませたのかについて憶測が広がっています。
アプリ売上の発表は毎年恒例だった
Appleのイベントの冒頭はApp Storeや直営店の状況を報告する場所として使われてきました。特にWWDCでは開発者向けのイベントということもあり、アプリの累計販売数や開発者への報酬額の数字が発表されることが多く、この発表に10分から15分ほど使われることが通例となっていました。
また今回同時にプレスリリースで発表された「Swift Playground」の改良もWWDCで発表されるべき事柄であり、この発表も10分ほどの時間を割いて行われる内容でしょう。しかしこれらがWebサイトでプレスリリースとして発表されたということは、Appleが発表時間(約20分)の節約を考えているとのでは?と憶測が広がっています。
節約した時間で何が発表されるのか?
今回のWWDCではこれまであまり期待されていなかったハードの発表に多くの期待が集まっています。おそらくWWDC前後にリリースされるであろうMacBook Proの新モデルやiPad Proの新モデルがこの場で発表されるのではないかと大方のネットメディアは予想しています。またSiriスピーカーの発表も現実味を帯びていると報じているメディアもあります。
しかしもっと他の発表内容がある可能性はあります。iOS 11やmacOS10.13、tvOS11、watchOS4に予想もしなかった新機能が搭載され、その説明に長い時間が使われる。こっちの方が夢があります。これ以外にもSiriがさらに賢くなる、Apple Pay(NFC)の利用幅が広がる、個人間送金サービスの開始なども地味に期待すべき事柄です。
何が発表されるかは別として、今回のプレスリリース2本でWWDCの基調講演の内容が濃密になる可能性が高くなってきました。どんな発表があるか、予想だけでも楽しくなってきました。