WWDCの基調講演は当初予想されていたことの殆どが発表される「大盛り発表会」でした。その中でも特に注目したいのがiPadです。10.5インチのiPad Proの登場だけでなく、同時に発表されたiOS 11がiPad向けの機能をふんだんに盛り込んだことで、これとの組み合わせでiPadの使い勝手が一気に向上しそうな気配です。
Dock、マルチタスクの利便性向上
iOS 11はiPad向けに多数の機能を盛り込みました。その一つがiPadへのDock機能搭載です。これでアプリを起動しながら、他のアプリを起動できるようになり、またDockからアプリアイコンをドラッグ&ドロップすればマルチタスクとして起動できるようになりました。さらに512GBモデルの登場やFilesアプリでデバイス上（クラウド上）のデータへのアクセスが容易になったこともあり、iPadがまた一歩MacBookに近づいた感じです。
ちなみに僕のiPad mini3はマルチタスクには対応していないので、iOS 11がきてもこの便利な機能を使うことができません（対応はiPad Pro、iPad Air2、iPad mini4、iPad）。なのでiOS 11が一般に公開される「秋」までにはiPad Proを購入して準備しておくつもりです。
iOS 11はiPadを別物に
これ以外にもメモ、メール、メッセージなどiOSの主要機能がiPad向けにアップデートされています。ドラッグ&ドロップで写真をメールに添付、メモアプリではカメラで読み込んだ書類にApple Pencilで署名、メッセージアプリとの連携強化など、iOS 11の新機能はiPadを飛躍的に進化させることになりそうです。
AppleはiPadの販売テコ入れのために低価格版のiPadを投入しましたが、それだけではやはり不十分です。iPadをさらに便利に、さらに使いやすくすることはその普及に不可欠であり、iOS 11がiPadを復活させる第一歩になるのでしょう。iPad Proの新モデルも十分に魅力的ですが、やはりiOS 11との組み合わせが秀逸です。早く使ってみたいです。