下り最大450MbpsのiPad Proはデータ食い虫になるか

先日のWWDCで発表されたiPad Proは新しい10.5インチモデルが高性能モデルとしてデビューしただけでなく、iPad Pro(12.9インチ)でも性能が一新されています。中でも4G通信速度の向上はiPadの利用上で大きな違いになりそうです。

iPad Pro(12.9インチ)は通信速度3倍にい

2015年に発表されたiPad Pro(12.9インチ)は当時のLTE通信の標準的な最高速度であった150Mbpsに対応しました。しかしその後、通信技術はどんどん進化しており、iPhone 7は下り最大450Mbpsまで対応するようになっています。この450MbpsにiPad Pro(10.5、12.9インチ)が対応しました。

現時点で最大450Mbpsの通信速度を実現しているキャリアは国内にありませんが、ドコモが下り最大375Mbpsに対応させており、超高速データ通信が可能になります。またauやソフトバンクでiPad Proを利用しても下り最大150MbpsのiPad Proに比較して、高速通信が可能になっています。

これでiPadのコンテンツ利用がかなり捗りそうです。

高速通信はiPhoneよりiPadが重要

現在iPhone 7/7 Plus下り最大450Mbpsの通信に対応しています。しかしiPhoneで動画を見るとしても小さな画面で見ることになり、それほど高画質の映像データをダウンロードする必要はありません。また電子書籍や画像データにしても、結局小さな画面での閲覧になるため、そこまで精緻なデータは不要です。

一方でiPadは10インチ、12インチの画面でコンテンツを楽しむことになるため、高画質、高音質の画像や動画、音声データのやりとりが多くなります。またPCのような使い方も想定されており、大きなサイズの添付ファイルのやりとり、クラウドとのデータ通信の頻度は高くなりそうです。そのため4G通信の高速化はiPadの魅力を増大させるでしょう。

あまりiPadのセルラーモデルは売れる商品ではないのですが、セルラーモデルはWi-Fiモデルとは別物というくらい便利です。近年の4G通信の高速化がさらにiPadの便利さを底上げしており、セルラーモデルも徐々に販売数を増やすでしょう。ただiPad Proを便利に、快適に使うには大容量プランの契約は必須であり、20GBや30GBプランの契約者は増えそうです。中にはそれでも足りないという人も出てくるでしょう。