パブリックベータ版の配信が始まった「macOS High Sierra」の注目機能

今日からmacOS High Sierraパブリックベータ版がダウンロードできるようになりました。iOSに比べて話題性はあまり無いのですが、こちらにも日本のユーザーにも関係のある変更点、改善点が多く盛り込まれています。

校正機能、変換機能を強化

日本語で文章を入力する場合、「ひらかな」と「英字」を頻繁に変更ながら文字を入力していきます。macOS High Sierraではこの手間が少し省けるようになるようです。例として「cafe」と入力したい時、日本語入力のまま「cアフェ」と入力しても、変換候補に「cafe」が出てくると紹介されています。日本語入力中に出てくる英単語の入力時にいちいち変更キーを押す必要がなくなります。

また校正機能としてスペルミス、ミスタイプ、誤変換などを修正する機能も搭載されます。この二つの入力補助機能は似通っており、おそらく辞書にない文字列の入力不自然に日本語とアルファベットが混在するような入力があった際に、修正をかけるような仕掛けがmacOS High Sierraに搭載されるようになるのでしょう。macOS El Capitanから搭載されたライブ変換機能も日本語入力を楽にしましたが、これにも期待していいと思います。

Safariがシンプルに

近年、ウェブサイトへの過度な広告掲載について批判が高まっています。ユーザー側で過度な広告をブロックすることが一般的になりつつあり、コンテンツブロッカーを導入している人も少なくはありません。ただコンテンツブロックを導入すると閲覧できないいサイトもあります。その際にSafariのカスタマイズ機能でサイトごとにコンテンツブロックするか否かを決められます

またWebサイト上にある動画の自動再生をブロックし、クッキーを追跡して表示するような広告に情報を渡さずリーダーモードを常にONにする設定も可能になります。これでSafariでのWebブラウズがよりシンプルに、よりパーソナライズされた形でできるようになります。このSafariの進化は広告業界やメディアにも少なからず影響が出そうです。

画像、動画の容量圧縮

macOS High Sierraでは対応する画像や動画のファイル形式を新たに追加します。特新たに対応する動画のファイル形式「HEVC」は画質を保ったまま40%の容量削減を実現していると紹介されています。これが採用されれば、Macの保存容量だけでiCloudの容量節約にもつながります。

一番容量の大きな動画ファイルの容量が節約できれば、iCloudのストレージプランを上げずに済む(もしくは一つ下げれる)かもしれません。これは月額料金に影響するため、長い目で見れば大きな節約につながりそうな気配です。また新たに購入するMacでもストレージ容量の小さなものを選ぶことができるかもしれません。これもまとまった額の費用削減につながるはずです。この機能には大いに期待します。