2014年に入ってソフトバンクがブレてきてる

ヤフーによるイー・アクセス買収の中止は衝撃的でした。あれだけ大々的に発表しておいて、さらに最近の決算報告会でも買収による前向きな事業展開を孫社長が語っていたのに、直前での中止というのが衝撃です。なんだか最近ソフトバンクグループがブレてきている感じがします。

その始まりとなったのが2014年1月9日の大規模障害だったような気がします。ソフトバンクとしては2時間以内に復旧したので「重大事故」ではないとしていましたが、2時間経過後も多くのユーザーがソフトバンクのネットワークを利用できない状態が続いていました。このときの説明も「影響範囲は特定できない」とするなど、少しおかしなものでした。

そして2月、ソフトバンクが力を入れている900MHz帯での既存利用者巻き取りに関しても「報告の遅延、誤記」について総務省から口頭指導がありました。これも「予想以上に順調」と孫社長が常々言い続けてきたにも関わらず、です。

この他にもT-Mobile USの買収について規制当局から否定的な意見が出るなど、ソフトバンクの事業は多難な状況が続きます。その度に孫社長は「志」や「夢」を語り、何が何でもNo.1を目指すことを強調します。

しかし4月、900MHz帯でのLTEはやはり開始できず、計画が遅れていることが露呈します。また夏モデルの販売は1機種のみで発表会はナシ。iPhoneの販売もランキングでauのiPhoneやドコモのAndroidに抜かれるようになっています。VoLTEやLTE-Advanced(キャリアアグリゲーションなどを使った高速化)の見通しも未だに公表されていません。VoLTE時代を見据えた料金プランも改訂を経て撤回されてしまいました。最近では「ソフトバンクどうした?」って状況になっていました。

そして今日のワイモバイル売却の中止です。ブレている印象が拭えません。海外事業の趨勢に国内事業が振り回されているようにみえて心配です。