Appleがバッテリーの劣化に応じてiPhoneの性能を意図的に抑制していたことが明らかになりましたが、実際にバッテリーの新旧で動作比較した動画が公開されました。この動画ではiPhoneの作動に明らかな差が見て取れます。(Video demonstrates iPhone 6s performance before and after battery replacement)
アプリの起動、Webサイトの表示に差
以下の比較動画ではまずWebサイトの表示速度を比較し、その後に主要アプリの起動時間を比較し、最後にベンチマークアプリで数値を比較します。それぞれで大きな差がついたのですが、最後のベンチマークのスコアでも大差がついており、Appleが古いiPhoneの性能をかなり抑制していることが改めて示されました。
Appleとしては不意のシャットダウンを防ぐとしていますが、どこまでこの性能抑制でシャットダウンが少なくなっているかはまだ検証されていません。ここまで性能の差があるなら、機種変更を促進するための性能抑制だったとの批判が出てくるのを防ぐのは難しいかもしれません。
iOS 11.3でユーザーがON/OFFを選択
この動画にあるような性能抑制機能はiOS 11.3からユーザーがON/OFFを選べるようになります。ちなみに初期状態は性能抑制がOFFになっており、これをユーザーがONにすることはできません。意図しないシャットダウンが発生すれば自動的にONになるのですが、この時はじめてユーザーがこの機能をOFFにすることができます。
古いバッテリーのiPhoneで性能抑制機能をOFFにするとどのくらいの頻度でシャットダウンが発生するかは、iOS 11.3の正式リリース後に検証されるはずです。もし検証の結果、シャットダウンの頻度が高いなら、iPhoneを快適に使うためにあまりこの機能のON/OFFはいじらないほうがいいのかもしれません。ただシャットダウンの頻度が低ければ、快適に使うためにこの機能をOFFにするべきなのかもしれません。