Apple TV+は文字通り「+」な動画配信サービス

11日未明に開催されたAppleのスペシャルイベントでApple TV+の詳細が発表されました。月々の料金は4.99ドル(日本では600円)でApple製品を購入すると1年間無料になるなど事前に予想された形と少し違っていました。そのためApple TV+が目指す方向性も少し認識を変える必要がありそうです。

2つ目の動画サービス

Apple TV+の月額料金は9.99ドルと事前に予想されていたのですが、今日の発表イベントでは4.99ドル(日本では600円)と発表されました。これはNetflixやHuluの半額程度の月額料金であり、Appleがこれら配信サービスと正面から競合しようと考えていないことの表れでしょう。

NetflixHuluなど大手動画配信サービスは自社のオリジナルコンテンツと他社から購入したコンテンツを多数揃えて配信することで、毎日ユーザーが好きな動画コンテンツを楽しめる環境を提供しています。

一方、Apple TV+は多額の費用をかけた大作ドラマから子供向けコンテンツまで、現在10本〜20本程度を制作中とされていますが、それだけで世界中のユーザーが毎日好きなコンテンツを楽しめる環境を提供するのは不可能でしょう。

要するに、Apple TV+はNetflixやHuluなど他の動画配信サービスに「+」することで、今まで以上に動画配信をさらに楽しむサービスという位置付けを狙っているように見えます。

600円という月額料金やApple製品購入で1年間無料になる料金体系もこの方向性を反映したものと考えられます。

Apple TVアプリが威力発揮

詳細の発表されたApple TV+を含め、複数の動画配信サービスが一つのアプリ(Apple TVアプリ)で視聴可能になります。今でもApple TVアプリではiTunesで購入・レンタル可能な動画コンテンツと契約している動画配信サービスで視聴できるコンテンツが混在して表示されています。

Apple TV+を契約すればApple TVアプリ内で今すぐ見られる動画数が増え、それだけこのアプリの使い勝手も良くなります。Apple TVアプリはApple TV+のサービスの方向性を考慮した上で設計されたと考えられ、これからはApple TVアプリの使い勝手は向上していきそうな雰囲気です。