今年の春に発表され「この秋、登場」と予告されていたApple TV+は月額9.99ドルでサービスが提供され、その開始は2019年11月になるようです。Apple TV+向けにはすでに60億ドル(約6,500億円)が投じられてオリジナルコンテンツが制作されており、その話題性と作品のクオリティでサービス開始と同時に先行企業を追撃する態勢に入るのでしょう。
無料期間の設定も
Bloombergが報じたところによると、月額9.99ドルの料金は無料のトライアル期間の後に課金されるようです。月額料金制のコンテンツ配信サービスでは一般的な課金方法であり、消費者はコンテンツのクオリティや他のサービスとの優劣を判断してから課金契約に移ることができます。
これは先行企業を追う立場であるAppleにとって厳しい条件でもあります。Netflixは2019年は120億ドルの費用でオリジナルコンテンツを制作していると言われており、これまでにも多くのコンテンツを作ってきた実績があります。HueやAmazon Prime Videoも同様にこれまで多くのオリジナルコンテンツをストックしてきています。その先行企業と競合するAppleは無料期間中にユーザーに自社サービスのメリットを明確に示す必要があります。
Appleが他サービスと比較されれた場合作品のストック数では勝ち目はなさそうなので、今後も継続的に質の高い、興味深いコンテンツが多数リリースされるという期待感でユーザーを引き止めることになるのでしょう。この期待感演出には初期作品が非常に重要になってきます。もし初期に公開されたコンテンツが不評であった場合、Appleは取り返しのつかない出遅れを喫してしまうでしょう。
反対に初期作品のうちで大ヒット作品が誕生すれば、他のサービスを追撃する勢いもつきそうです。11月にどのような作品がどのような形で公開されるのか、非常に楽しみなところです。