iOS 15で面白そうなのは「鍵」

iPhoneを家の鍵にするアイディアは既に実現されており、アプリを使って施錠・解錠するものが広く販売され、海外ではHomeKitに対応する製品も販売されています。しかしiOS 15でAppleが目指す鍵はもっと便利でさらに安全なもののようです。

Walletアプリに収納

現在、iPhoneで家の鍵を施錠・解錠するには鍵に取り付ける専用ロック機構とiOSアプリを使うタイプが一般的です。海外ではHomeKit対応のロックも販売されており、これを使えばホームアプリやSiriからも操作できるようになり、iPhoneを家の鍵としてさらに便利に使えます。しかしiOS 15ではまた別のアプローチでiPhoneを鍵として使う方法が登場します。

iOS 15では鍵をWalletアプリに収納することでより安全に取り扱うことができます。またこれまでのアプリを操作するタイプ、HomeKit対応のタイプと大きく異なるのがiPhoneやApple WatchのNFCを鍵にタップするだけで操作できるところでしょう。鍵の操作にはApple Payと同様にFaceIDなどが必要で安全性は確保されています。

またCarKey機能と同じ仕様なら、家族で鍵を共有するだけでなく、友人や親戚それにベビーシッターや家事サービスのスタッフともiMessageを通じて一時的な鍵の共有が可能になります。これは非常に便利になりそうです(iPhone XS以降の機種が必要ですが)。

対応製品の普及

ただ一番の問題になるのが対応するロックが日本で販売されるか、既存のドアに取り付け可能かという点です。HomeKitによるスマートホームが日本でなかなか普及しないのも対応製品の少なさが原因なのですが、iPhoneを家の鍵として使う機能も同じ理由で日本では普及しない可能性はあります。またロックの交換で対応できたとしても、面倒な作業になるのは確実です。

現在普及しているような外付けタイプの対応製品が出てくるのが一番なんですが、まずは日本で対応製品が出てきてくれればと思います。また使えるロックも住居用、ガレージ用、倉庫用などが出てくれればさらに便利になるでしょう。便利そうな機能なだけに多くの製品が販売されることを期待します。