watchOS 9からワークアウト中の心拍数範囲をリアルタイムで表示できるようになりました。この表示に従ってワークアウト中に心拍数範囲を維持することで効率的なトレーニングが可能となります。
運動強度の目安に
運動強度を測る指標として心拍数はよく用いられており、平常時の心拍数とトレーニング中の心拍数から、どのくらいの強度でトレーニングしているかを判定できるようになっています。Apple Watchでは平常時、ワークアウト時と常に心拍数を測定しており、この心拍数を運動強度の判定に役立てることができます。watchOS 9ではワークアウト中の心拍数を範囲1から範囲5までに区切り、現在どの程度の運動強度なのかを表示します。
範囲1はかなりゆっくりとしたトレーニングやクールダウン中という感じです。心肺機能の低下などで強い運動を避けるように指示されている人なら、この範囲から出ないようにゆっくりウォーキングなどをするといった目安にはなりそうです。範囲2は少し強めの運動で少し呼吸が速くなる感じですが、かといって長く続けるのもそれほど大変ではない強度です。長距離のサイクリングやランニングで少し休憩する時に範囲2を維持するといった使い方になるかもしれません。
範囲3は長時間続けるには少し大変な強度です。体力や心肺能力を向上させるならまずはこの範囲の運動をできるだけ長く続けることを目指せばいいのかもしれません。ちなみにこの機能を試すためにサイクリングをした時に範囲4、5のレベルまで心拍数を上げることはできませんでした。特に範囲5は意図的に心拍数を上げるトレーニングをして到達する範囲なのかもしれません。
最初のうちは範囲を超えた場合に少し運動強度を落とす、範囲を下回った場合に少し上げるって感じで使うことになるでしょう。しかし運動中に強度を上下させるのは負担ではあります。なのでApple Watchに表示される「範囲」を意識してワークアウトを繰り返して行って、徐々に自分がどの範囲にいるかを感覚的に掴めるようになれば、強度を上下させて調整することは減っていくと思います。そういう意味でもwatchOS 9の心拍数範囲は結構使えそうな機能です。